(いっけね! 遅刻遅刻!)
慌てて前ステップで学校との距離を詰めると、
「いってー……おい! 画面付けてプレイしろよチンパン」
「今のは読みだから。当たる方が悪いわ」
「なんだと!」
「なによ!」
【Round2! Fight!】
「いっけね、こんな事してる場合じゃねえ!」
空中逃げ竜巻で街角から脱出し、バックジャンプ着地際竜巻でゲージを貯めると学校まで疾駆けした。サラバ。
ー学校ー
何とかタイムオーバーにならずに済んだ。
なんでも今日は転校生が来るらしい。
「今日は皆さんに新しいお友達を紹介します」
『A New Warrior』
『has Entered the Ring!』
「「あーー!!」」
「昇竜擦り脳死チンパン女!」
「一生逃げバックジャンプクソ竜巻男!」
まさかの転校生は朝ぶつかったあの女だったのだ。
挨拶代わりに前歩きから立中Pで触りに行ったところ、強昇竜擦りでこれを拒否。とんでもない女だ。
しかも大Kすかしパンチラをまともに食らってしまった。これは痛い 。
昼休み、その女と偶然廊下でぶつかるも、相打ちから両手で胸を鷲掴みしてダウン。
ぶつかってから胸を掴むまでの猶予は0Fだがリト式で安定させる事が可能。
相手の反応がいい場合はセビバクステで即座に離れるように。しかし硬直した際はシビアではあるが、再度転倒してコンボを繋げることも可能だ。(リト式の安定が必須条件)
今回は確反のEXビンタ(3F)が的確に飛んできたためダメージを貰ったが、アドバンテージは十分にとれた。EXビンタならくらっても安い。
放課後。
照れくさそうに「ありがと」と感謝の言葉を言われたが、キャラ対は出来ている。
「え? なんだって?」仕込み男らしい行動グラが上手くハマった。
相手の顔面も赤セビ。
213弱P 「バカ……」 を振るくらいしか相手はヤル事がない。
完璧な立ちまわりでガン処理。
勝利を確信したが、突然の、
「ねえ」
からの、
「私と付き合わない?」
で固められる。モーションが特殊で反応が難しい。
EX「好き」
で荒らされるのを警戒して最速「何言ってんだ」複合グラを出そうとしたところ、突然の
213強P「バーカ(中段)」
で潰される。まずい! 読まれていた!
そのまま
236236PPP「ほっぺキス(ウルコン)」
まで繋がってしまった 。
『KO!!』
オレノマケダー
『女WIN!』
真のラブコメ家への道は、まだ遠い
おわりっ
ちねちねちねちねちねちね
>>うじともさん
ふえぇ
久しぶりに文章で声出して笑った
>>かるま積郎さん
投稿当時全員「・・・???」って反応だったから滅茶苦茶嬉しいw ありがとうございまーーす
学校に着くまでの部分が面白すぎる
かりうさん
ありがとうございまーーーーす!
格ゲーをやってない人のために用語解説を書いてみました。
—前ステップ—
ストリートファイター4(以下スト4)でレバーを前方向に二回連続で倒すと出来るアクション。ステップという名前ではあるものの全然軽やかではない。ズリズリ音出るし、見た感じ走ったほうが速い。
—擦っていた昇竜—
連続で昇竜拳とか弱パンチを出す事を擦るという。ボタンを擦って連打したのが由来と言われているが格ゲーのボタンはデカイので擦って連打するのは無謀。スト4ではレバーを手前に引っ張りながらガチャガチャ擦ると昇竜拳が出るのでそっちが由来かもしれない。
—事故—
操作ミスなどで思いがけず攻撃を食らう事
—チンパン—
チンパンジーの略。単なる暴言
—読み—
相手の行動を先読みして技を出し、当てたという意味。でも知らない人が横切るのを予測していたなら昇竜拳は控えたほうが良かったと思う
—空中逃げ竜巻—
ジャンプ中に竜巻旋風脚を使うと回転して少し浮き上がり飛距離を伸ばせる。スト4初期の頃は浮力が凄まじく、まるで空を飛んでいるようだったので「逃げコプター」という愛称もついた。
—バックジャンプ着地際竜巻,ゲージ—
スト4では必殺技を使うとEXゲージと言うものが溜まる。着地の瞬間に竜巻旋風脚を使うと「タツマッ!!」といった瞬間に技が終了する感じになり隙が少ない。なんとなくケチくさい雰囲気があるテクニック。
—疾駆け—
ガイというキャラが持っている必殺技。使うとニンジャ走りする。走った後自動でパンチするとかそういうことはしない、走るという行為そのものが必殺技なのだ。「さらば!」というのはガイのセリフ
—A New Warrior has Entered the Ring!—
ゲーセンで向かい側の台に誰かがお金を入れてスタートボタンを押すと鳴る音声。まもなく対戦が始まるドキドキの瞬間です。
—脳死—
何も考えていない→脳が働いていない→脳が死んでいる、、、といったニュアンスの暴言。格ゲーは悪質なプレイヤーが負けた腹いせに暴言をネットに書き込んだりするせいで暴言のバリエーションが多い。
—立中P—
立った状態で中パンチと言う意味。現実ではありえないが格ゲーではしゃがんだままパンチやキックする事が非常に多いのでそれと区別できるようにこう呼ばれる。
—大K—
パンチをPというのに対しキックはKという。 パンチとキックにはそれぞれ弱中強の三種類があるがそれぞれ小中大とも呼ばれる。大Kだと強キックという意味になる。
—拒否—
近づくのを拒否すると言う意味。読み合い拒否とか投げ拒否っていう感じで使われる。
—すかし—
当たらない距離で技を空ぶること。何かすると見せかけて何もしないという意味で使われる場合もある。いずれも相手にダメージを与えない行動を意味する。ややこしい格ゲー用語なので私はよく知らないです。
—ダウン—
転ぶ事。すぐに立ち上がるので力尽きると言う意味ではない
—0F—
1/60秒、ほんの一瞬。プロゲーマーでも1/60秒の間に胸を揉んだりはしない。
—リト式—
格ゲーのテクニックには○○式と呼ばれるものが多い。○○の部分には考案した人の名前が入る。
—セビバクステ—
必殺技→セービングアタック→バックステップの順番に素早く行動すると技を途中で中断して相手から離れる事ができる。素早い操作が必要でかなりゲームになれていないと出来ない。
—安定—
安定して成功できる、と言う意味。どんなに練習しても絶対成功はない。それくらい難しいテクニックが格ゲーには結構ある。
—確反—
確定反撃の略。確実に反撃ができるほど大きな隙がある事を「あの技は確反がある」と言ったりする。
—EXビンタ—
使うとEXゲージを消費する。普通のビンタより強力なビンタ。
—キャラ対—
キャラ対策の略。
—仕込み—
技の硬直中にボタンを入力しておくこと。
—グラ—
グラップの略。グラップとは投げ抜けのこと。この場合は荷物を運んでいる最中なので投げを回避したと言う意味ではないと思う。
—赤セビ—
ウルトラストリートファイター4で追加されたレッドセービングアタックの事。セービングアタックは気合を溜めてから強力なパンチを繰り出すみたいな技で、レッドセービングはそのパワーアップ版。使うと全身が赤く光る。その際にキュルキュルキュル…ジョキィン!!! と言った感じの妙に物騒な音が出る。
—213弱P—
格ゲー攻略サイトなどではレバーの入力方向をテンキーになぞらえて説明する事が多い。213は下、左下、右下と言う意味
—処理—
敵の動きに勝てる技をぴったり出し続ける事。
—固め—
攻撃をガードして容易に動けない状態が続く事。
—中段—
しゃがみガードで防げない攻撃の事。
—ウルコン—
食らったら大ダメージを受ける超必殺技ウルトラコンボの事。格ゲーでは「必殺技」とだけ言ったらコマンド入力して出す技全般の事になってしまうが本来の意味での『必殺技』がウルトラコンボ。食らったらもう終わりだ
—オレノマケダー—
ブルース・リーを丸パクリしたようなキャラ「フェイロン」がやられたときに吹き飛びながら叫ぶセリフ。そのままでもかなりシュールだが一部のウルコンを食らうとまだ勝負が付いていなくても「オレノマケダー!」と叫んでしまう。
げっハイフンが変な改行になってる。
すみませんもう消えますごめんなさい
かりうさん
めっちゃマジで笑ったwwwwすげえ! わざわざありがとうございます!!
幸いこれはこれで見やすいんで全然気にしないでいいですよ! むしろありがとうございますw